
あらすじ◆
津田理子と兄の篤志が同居してから15年。同居のきっかけは兄嫁の他界。仕事一筋で生きてきた理子だったが、残された二人の子供たちを育てるために仕事を捨て、家事と子育てに専念したのだった。やがて子供たちが成人し、自分の役目にもひと区切りが付いた。それは理子にとっての第2の人生が幕を開けた瞬間でもあった。そして15振りに兄の同級生の山岡と再会して仕事の誘いを受けることで、忘れかけていた情熱が甦るのだった。そんなある日、津田家を思いもかけない人物が訪問する・・・。
解説◆
95年初演から再演を重ねた名作『野分立つ』の作者、川崎照代が12年振りに文学座へ書き下ろし、演出・藤原新平、主演・倉野章子と共に『野分立つ』のゴールデン・トリオが再び傑作を生み出しました。芝居の進行とともに、登場人物たちの過去が浮かび上がり、各人の関係がジグソーパズルのようにつなぎ合わされていきます。次々と明らかにされる「異形家族」を通して、家族をつなぐものは何なのか、女性の真の自立とは何か、観る者の心に静かに静かにこの作品は問いかけてきます。