
あらすじ◆
時は現代――。とある留置場で、下町の古い職人の様な身なりの老人・松蔵は、六尺四方から先へは聞こえないという夜盗の声音、“闇がたり”で、同じ留置場にいる若者に遙かな昔を語り始める…。
時は大正ロマン華やかなりし頃。明治の掏摸の大親分、“仕立屋銀次”の子分、“目細の安吉”。目細の安吉一家は、盗られて困らぬ天下のお宝だけを狙い、貧しい人々には救いの手をさしのべる、帝都に名を馳せた義賊であった。一家には、安吉親分を筆頭に、若頭で説教好きの虎弥、美人掏摸のおこん、百面相の常次郎、そして父親に身売りをされた、少年時代の「松蔵」がいた…。
何もかもが変っていく大正時代。古き良き江戸の名残ともいえる義理・人情に命をかけて生きる人々の物語を、四話オムニバスで綴る。
解説◆
全国で、ミュージカルのファンも増えています。そのミュージカル・ファンを増やすことに尽力してきた、劇団の創立者いずみたく(1992没)の遺志のもと、私たちは海外のものに限らず、日本のオリジナルであり、また日本人の情緒をにおわせる作品を作り続けています。
今回の作品は、シンプルな物語の中に、人間の持つべき「情」を魅力いっぱいに表現する浅田次郎の原作をミュージカル化しました。
脚本はこの原作に惚れた水谷龍二、演出に読売演劇大賞他受賞の鵜山仁、芝居の世界では“勇気と仁義”ではぴかいちの左とん平を迎え、そしてイッツフォーリーズの実力俳優を揃えた、勢いのあるカンパニーで新作に挑みます。明治、大正という時代を生き抜いた人間の“かっこよさと男気”をミュージカルで味わって下さい。