ACアダプタが壊れた。
コードを持って左右すると、充電ランプがついたり消えたりするので、どーみても断線なのだが、生産中止の上、サポートまで中止になっているこのマシン。どーしたものかと考えた末、選択肢は3つ。
ひとつは「オークションなどで出品されているのを購入する」。もうひとつは「ACアダプタを修理する」。そして「ACアダプタを自作(あるいは他からの流用)する」・・っていうところか。
オークションをのぞいてみると、ACアダプタ単体で出品されているのはほとんどなく、本体もろとも落札するしかなさげ。さほど高い相場でもないのだが、たかだかACアダプタのために、本体もうひとつゲットするのもなんだかなぁと思って、別の選択肢を。自作もしくは流用は・・・、調べてみると、結構めんどうくさいようだ。電流と電圧となんやかんやが同じでないとダメだろうし、ジャックの形がなにより同じでなくてはならないわけで、ネットをさまよってみたが、これといって見つけられなかった。
で、最後の手段はACアダプタの修理。メーカーはサポート終了のようなので、残るは自分でやるしかない。電子部品の知識なんてまるっきりない上に、ACアダプタなどは「素人修理禁止」という感じなので、ハードルは高い。ま、それでもダメモトでやってみて、ダメだったら本体もろとも落札すればいいかと、思い切って分解してみることにした。
で、どこから開けるんだ? 上蓋と下蓋で組合わさっている感じだから、どこかにネジがあるか、爪でひっかかってとまっているものとみて、まず怪しげなシールを剥がしてみると、・・案の定出てきましたネジ。でこれがまた普通のドライバーで回るネジではなくて、なんと頭が六角のナットになっている。それもサイズが超小さい。スケールで計ってみるとサイズは3mmぐらい。こんなネジ回せる工具あるんかいな? とサイトを探ってみたが、それらしきモノを見つけられず。「おかしいなぁ、メーカー側で、素人修理をさせないように、わざと工具の無い部品使っているのだろうか?」と疑いつつ、近所の電器屋とかDIYショップとか回ってみたが、やはりない。タイヤのネジを回す時のような「ソケットレンチ」が同種のようだが、このレンチで3mmというサイズ(ヘッド)が見当たらない。むー、これは出だしでつまずいたな、分解できないのじゃ手が出せないじゃないか・・と悩みつつ、もうしばらくサイトを巡っていると、「ナット回し」という名称で4mmのナットを回す工具を発見。ホーザンというメーカーからでている。しかし、このタイプで3mmがない。さんざん回って諦めかけた時、「ボックスドライバ」というキーワードが目についた。んで、これで検索してみると・・・「あった!!」・・Anexというメーカーから、3mm-6mmの6本セット。穴の形も六角だし、サイズも3mmから6mmならどれかは合うだろうと見当をつけて、購入にはいる。楽天経由でiTOOLというショップ。送料とかもったいないけど、メール便なら260円だというし、早く欲しいので、早速注文。
2004/05/11
さすがに通販は早い。昨日注文したのが、午前中に届いていた。「どうかうまく回せますように・・」祈りながら開封して、アダプタのナットに合わせてみると・・・ん? あれっ? ダメじゃん・・・。六角ナットのサイズとはあっているようなのだが、外側の穴が小さ過ぎて、ドライバーがナットまで届いてない・・!? なんてこった。またまた無駄使いか・・と思ってみるが、穴のサイズがギリギリで、なんとかねじこめばいけそうに見えて、もう力ずくで押し込むと、おっ、入った。んで、ナットにも届いた模様。グリグリと回してみると、おー、やったネジがぬけてきたではないか。
さてお次は、上蓋と下蓋のこじあけ。多分どこかで爪でとまっているんだよなと、ドライバのサイドの溝に押し込んでグイグイとしていたら、パチンと音がして爪が外れた。同じ勢いでもうひとつ。ついに内部が見えた。
中はこんな感じ。
右側のコードのつけねあたりが断線している感じなので、コードだけ外して、断線している部分をカットして、つなぎ直すという工程だろうなと見当をつけて、基盤のハンダをとかして線をひっこぬく。部品が小さいので、結構つらい。溶けるのだが、引っこ抜こうとするとハンダが再び固まってしまって抜けない。何度かやって、ようやく抜けた。
コードを少し切って、この芋虫みたいなのを半分に裂いて、断線部分を削除。んで基盤にハンダづけ。いったんはなんとかついたものの、みると、被覆をはいだ部分が露出してしまっていて、周りの部品に触りそう。こりゃまずいかなと、再度引き抜こうとすると、今度はハンダが流れて、周りの部品にくっつきそう・・。こりゃだめかもと思って、そういえばハンダを吸い取る器具があったよな。あれ買ってくればうまくいくかな。と思い立ちDIYショップへ走る。うわ1700円もするのか・・と思いつつも、ここまでやったら、最後までやらなきゃと、買って帰って再度挑戦。ハンダ溶かして吸い取り器でズボッとさせると、おおっ、ハンダがなくなって、基盤の穴がみえた。これなら線もうまく刺さるぞと、線挿して、ハンダづけ。よしっ、うまくいった。みた感じは周りとも接触してなさそうなので、なんとかこれでうまく機能してくれれば、と祈りつつ、蓋を閉める。
で、おっかなビックリコンセントへ。ショートしてブレーカー跳んだら悲惨だなぁとか、発熱したらどうしようと思いつつも、ママヨっと刺す。しばらく様子をみたが、特に変化なし。よしこれならいけるかもと、モバギを出してきて、いざ接続。・・・おおっ、やった充電ランプが点灯した!!
註)修理は個人の責任で行なって下さい。あなたがもし同じように修理した結果、本体をダメにしたり、なんらかのトラブルに見舞われたとしても、当方は一切責任をもちません。