| 888『林の中のナポリ』 | 劇団民藝 | ||||
| 老いはいくつもの別れを重ねます。それを「嫌だ」と思った女性がいました。彼女は「わがまま」を自分に許しました。考えないで、トランクひとつ提げて旅に出たのです。 | |||||
![]() | 作 ◆山田 太一 訳 ◆ 脚色◆ 演出◆丹野 郁弓 出演◆樫山 文枝 日色 ともゑ 伊藤 孝雄 中地 美佐子 | ||||
| 【あらすじ】 夫婦と出戻り娘との三人で経営する高原のペンション「林の中のナポリ」。もうすぐ春だというのに予約は一件も入っていません。原因のひとつは陰気で接客ベタな父の信一でした。そこで父を調理場に押し込め、母と娘の女二人で健気にやっているペンションを装うことにしました。 ある雪の夜、不思議な老婦人・伊沢かの子がペンションに辿りつきます。世界じゅうを旅してきたように話すのですが、何かいわくあり気です。そして、ふと顔を合わせた信一と彼女に遠い過去の記憶が蘇るのでした……。 | |||||
【解説】 いくつになっても、どんな条件の人でも、求めることをやめないで生きる。あきらめるところからは、何も生まれてこないのだから……。 山田作品にはいつでも人間に対する深い愛情があふれています。『林の中のナポリ』はとりわけ、避けては通れない老いへの旅路を、ユーモラスにいきいきと描いています。 そんな思いが伝わってくる作品です。 | |||||