888『モスクワからの退却』 加藤健一事務所
長年連れ添った夫婦と一人息子。平和な家庭に突然吹き荒れる嵐!初めて本音を語り始めた時、三人はそれぞれの人生を歩み出す。

カトケンワールド超本気(マジ)のシリアスドラマ!!
作 ◆ウィリアム・ニコルソン
訳 ◆小田島 恒志
脚色◆
演出◆鵜山 仁
出演◆加藤 健一
   久野 綾希子(予)
   山本 芳樹(予・studio Life)
   
【あらすじ】
 エドワード(加藤健一)とアリス(久野綾希子)は50代後半の夫婦。アリスは詩を愛する個性的な女性で、エドワードを深く愛しているが、はっきりしない彼の言動に焦燥感を覚えている。穏やかな学校教師であるエドワードはアリスを思いやり、彼女に合わせようと暮らしてきたが、何を言ってもアリスをいらだたせる結果に終わることに疲れ果てている。33回目の結婚記念日を目前にした週末、一人息子のジェイミー(山本芳樹)が二人を訪ねてくる。そして翌朝、アリスが留守の間、エドワードはジェイミーにアリスと別れるつもりであることを話す。さらに他の女性と愛し合っていることも―――。
 夫婦が一人の男と一人の女になった時、どんなものが見えてくるのか・・・。

【解説】
 「モスクワからの退却」という題名は文字どおりナポレオンのモスクワからの退却を意味するものですが、芝居の内容は戦争とは全く関係なく、一組の夫婦とその息子をめぐる家庭劇です。2007年の初演では、熟年離婚というシリアスなドラマにもかかわらず、客席からは笑い声が多く聞かれました。特に妻役の久野綾希子さんの夫に対する激しいセリフには、中高年の女性客から強い共感を得たようです。まるで橋田寿賀子ドラマを見るように、自分の家庭と照らし合わせ、リアルな反応で素直に楽しんでいただけたようです。三人の役者は、本番中一度も舞台を去ることはなく、自分の場面が終ると照明からははずれるものの、ずっと舞台に残り、再び出番になると照明が当てられ登場人物を演じます。

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