888『初恋』 東京芸術座
「初恋」という作品は、今生きる人々が忘れかけている何かを取り戻させてくれ、家族のきずなや、男女の恋愛などが描かれており、心温かくなるお芝居です。
作 ◆村山 知義
訳 ◆
脚色◆
演出◆印南 貞人
出演◆笹岡 洋介
   北村 耕太郎
   斉藤 薫
   ・山村 勇人
・前田 剛志
・脇 秀平

【あらすじ】
 赤松定次は四国高松の製薬本舗「千金丹」の次男坊。
 母・ことの弟、渋谷郁次郎は居候している。定次は文学好きで、「千金丹」の一番のお得意先「牧島薬局」の娘・よう子と相思相愛の仲。密かに恋文もやり取りをしている。また、郁次郎は「千金丹」主人の妹・すみと思い合っているが、お互いに告白できずにうじうじしている。
 八幡神社祭礼の日。「牧島薬局」の主人・幹太が無愛想な顔付で「千金丹」に乗り込んで来るが・・・。
 まだ、大正ロマンの香りが漂う昭和初期の人間模様を描きます。

【解説】
 この「初恋」という作品は1936年に書かれましたが、その時代は言論の弾圧や治安維持法などで多くの文化人も検挙され、作者村山知義もその中の一人でした。書きたいものが書けない時代、言いたいことが言えない時代に、「初恋」という作品は、封建的な時代に人間が人間らしく生きる為に、温かな家族や若い男女・中年の男女の恋愛などが描かれており、日本の良き時代のような生活が、観る人の心を温かくさせてくれるお芝居となっております。「初恋」という作品を通し、人間らしく生きることの素晴らしさを感じて頂ければと思います。

 [戻る]