888『シャッター通り商店街』 青年劇場
長年の放浪生活から故郷に帰ってきた青年を待っていたのは、シャッター通り化した我が町。そして町の再生を巡る対立。さあ、どうする!?
作 ◆高橋 正圀
訳 ◆
脚色◆
演出◆松波 喬介
出演◆
・西沢 由郎
・青木 力弥
・葛西 和雄
・藤木 久美子
・高安 美子
中川 為久朗
/他


撮影:蔵原輝人
【あらすじ】
 花里市は、関東圏にある人口15万ほどの中都市。その中心部にある「すずらん通り商店街」は、二年前に隣町の郊外にショッピングセンターや家電の量販店ができてからというもの、商店主の高齢化も手伝って、電器屋、文房具屋、洋品店と次々につぶれ、72あった店が今や半数になってしまった。
 3年ぶりに故郷に戻ってきた辰次はその変わりように仰天する。インドでカレー作りの修行をし、故郷に店を構えようとした矢先である。
「こりゃまずい…」。実は恋人の萌が一週間後に来ることになっているのだ。この街の様子を見たら逃げ出し、結婚もパーになるかもしれない。何とか形だけでも取り繕おうとする辰次だが、商店街の再興に燃える小母さんたちによって「すずらん通り再生のエース帰還!」と祭り上げられてしまう。
 そんな中、商店会では、他市に客が流れるのを阻止しようと、ショッピングセンターを作る計画が持ち上がる…。

【解説】
 「シャッター通り」は、今や全国の地方都市の共通現象であり、社会問題化していることは皆様ご承知の通りです。商店街は今や時代遅れの存在で、消えていくのは時代の流れという論者もいますが、果たしてどうなのでしょうか?「遺産らぷそでぃ」「菜の花らぷそでぃ」と、日本の農業を作者高橋正圀さんと追ってきましたが、「時代遅れ」と言われれば、そこで忘れられ、切り捨てられているものの存在を考えてみたくなるというのは、天邪鬼に過ぎるでしょうか?「まち」が消えることで失われる人の心、それは単なる喪失で済むものではありません。心のシャッターを開けつづけるために、今、奮闘されている人々への応援歌としてこの作品を贈ります。

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