888『@二十二夜待ち/A父帰る』 海流座
「二十二夜待ち」…木下民話劇は、単なる昔話ではない現代の話です。今という時代を、この民話の世界で考えたい。
 「父帰る」…近代日本の演劇の草分けの作品です。百年前の社会を今のこととして考えたい。
作 ◆@木下順二/A菊池寛
訳 ◆
脚色◆
演出◆米倉 斉加年
出演◆米倉 斉加年
   溝口 貴子
   助川 汎
   津田 美保
山梨 光國
上野 日呂登
【あらすじ】
「二十二夜待ち」
 月待ちの晩、村人たち、藤六と婆さまはお堂に集まり楽しく一夜を過ごしている。そこへ流れもののならず者があらわれたため、村人たちは逃げかえり、藤六と婆さまだけが残り、一晩一緒にこのならず者と過ごすことになる。翌朝ならず者は自分も久しぶりに母に会いたくなって故郷に帰るといいます。
「父帰る」
 あまり豊かでない下級官吏一家、母親と3人の兄妹。20年前に家族を見捨てて家を出ていった父親。一家は一時死のうとまで考えました。長男を中心に努力して普通の生活ができるようになった家庭に、突然父親が戻ってくるという・・・

【解説】
「二十二夜待ち」
 木下民話劇は、単なる昔話ではない現代の話です。民話は庶民の生活の歴史という意味で、私たちの精神文化の一番深いところと結びついているように思います。今という時代を、この民話の世界で考えたい。
「父帰る」
 近代日本演劇の草分けの作品です。封建的な家父長制に対して、明治時代の新しい家父長制に移行していく時代のありようを背景に、家庭の成立、個人の自我の確立が描かれます。
 「父帰る」を縦糸に、「二十二夜待ち」を横糸にして、近代日本の成立から現代日本を見、その先の生活が見えてくるものでありたい。

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